わうわう

2008年12月11日
15年くらい前、大学時代にレンタルビデオ店でバイトしていた時の話。

常連のヤクザが水商売風の女性を連れて来店し、新作コーナーで洋画を物色していた。平日の昼間ということもあって、店内にはレジ番の俺とその二人しかいなかった。で、ケバい化粧の女が、「あたし、これが観た~い。」と馬鹿そうな声でヤクザに甘えて言うんですよ。

そしたら、その言葉を聞いたヤクザがいきなりブチ切れた。店中に響き渡りそうな勢いで、ドスの効いた低い声で「馬鹿野郎!!」と女を怒鳴りつける次第。何にそんなに腹を立てたのかは分からないが、えらくご立腹の様子です。と言うか、そのヤクザが何に腹を立てたかを詮索するよりも、こいつが暴れて商品や棚を壊しやしないかとハラハラです。俺が一人で店番をしてる時にモメゴトを起こしてくれるなと心配でならない。そして、その怒りの矛先が俺にまで向けられはしないかと冷や冷やです。するとそのヤクザが「馬鹿野郎」に続けて、女にこう言うんですよ。


「馬鹿野郎。これは今度WOWOWであるんだ。」


お前、どんだけ映画好きやねん。

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